太極拳套路推手(たいきょくけん とうろ すいしゅ)

 

太極拳套路推手(たいきょくけん とうろ すいしゅ)

太極拳(たいきょくけん)の内涵(ないがん)は、老莊(ろうそう)の「無為(むい)」の反向(はんこう)思考(しこう)邏輯(らじき)、および『易経(えききょう)』の「陰陽(いんよう)」変化(へんか)の哲理(てつり)にある。鄭曼青宗師(てい まんせい そうし)は「無為(むい)」の思考邏輯(しこうらじき)を、鬆柔(しょうじゅう)太極拳法(たいきょくけんぽう)に応用(おうよう)し、美人手(びじんしゅ)、太極(たいきょく)不動手(ふどうしゅ)、吃虧即是佔便宜(きっき すなわち てんぺんぎ)などの訓練(くんれん)の要訣(ようけつ)を提唱(ていしょう)した。

太極拳(たいきょくけん)の「陰陽(いんよう)」には、動静(どうせい)、虚実(きょじつ)、剛柔(ごうじゅう)の変化(へんか)、および「相生相剋(そうせいそうこく)」の法哲(ほうてつ)が内包(ないほう)されている。『太極拳論(たいきょくけんろん)』に曰(いわ)く:「陰(いん)は陽(よう)を離(はな)れず、陽(よう)は陰(いん)を離(はな)れず。陰陽(いんよう)相(あい)済(すく)いて、方(まさ)に勁(けい)を懂(わか)る。」『太極拳経(たいきょくけんけい)』に曰(いわ)く:「その根(ね)は脚(あし)に在(あ)り、発(はっ)するは腿(もも)より、主宰(しゅさい)は腰(こし)にあり、形(かたち)は手指(しゅし)に於(お)いて、脚(あし)より腿(もも)、腿(もも)より腰(こし)へ、総(すべ)て須(すべか)らく完整(かんせい)一気(いっき)たるべし。」などの要義(ようぎ)は、皆(みな)「無為(むい)」と「陰陽(いんよう)」を以(もっ)て、鬆柔(しょうじゅう)武術(ぶじゅつ)の根基(こんき)とする。

中華民国太極拳総会(ちゅうかみんこく たいきょくけん そうかい)は、この累代(るいだい)太極拳(たいきょくけん)先賢(せんけん)の訓練要訣(くんれんようけつ)を保存(ほぞん)するため、四項(よんこう)の鬆柔(しょうじゅう)太極拳推手(たいきょくけん すいしゅ)套路(とうろ)を統合(とうごう)し、鬆柔(しょうじゅう)推手(すいしゅ)套路比賽(とうろひさい)の指定動作(していどうさ)とした。

選手(せんしゅ)双方(そうほう)は、身体(しんたい)の各大環節(かくだいかんせつ)を放鬆(ほうしょう)するだけでなく、手腕(しゅわん)の強力(きょうりょく)、拙力(せつりょく)、企図心(きとしん)、執着(しゅうちゃく)、堅持(けんじ)などをも手放(てばな)さねばならない。これによって「以柔克剛(いじゅうこくごう)」の技藝(ぎげい)を展現(てんげん)するのである。これは老莊(ろうそう)の「無為(むい)」の思考邏輯(しこうらじき)であり、表面(ひょうめん)では柔弱(じゅうじゃく)・無能(むのう)・無用(むよう)・無心(むしん)に見(み)えるが、実際(じっさい)はそうではなく、剛強(ごうきょう)に至(いた)り、無所不為(むしょふい)、大用(たいよう)に至(いた)る途徑(とけい)である。

『易経(えききょう)』の「陰陽(いんよう)」(動静(どうせい)、虚実(きょじつ)、剛柔(ごうじゅう))の変化(へんか)と符合(ふごう)して、練習(れんしゅう)の過程(かてい)の中(なか)で自然(しぜん)に「相生相剋(そうせいそうこく)」が生(しょう)じ、循環往復(じゅんかんおうふく)、周行不殆(しゅうこうふたい)の鬆柔(しょうじゅう)技藝(ぎげい)を形(かたち)づくる。


双搭手黏貼推手法(分解四動)

雙(そう)搭(た)手(しゅ)黏(ねん)貼(ちゃく)推(すい)手(しゅ)法(ほう)(分(ぶん)解(かい)四(し)動(どう))

掤(ほう) → 捋(りょく) → 採(さい) → 按(あん) → 靠(こう) → 掤(ほう) …… 相(そう)生(しょう)相(そう)剋(こく)、循(じゅん)環(かん)往(おう)復(ふく)、周(しゅう)行(こう)不(ふ)殆(たい)。


(一)

甲(こう)(右(みぎ))乙(おつ)(左(ひだり))双(そう)方(ほう)以(もっ)て右(みぎ)掤(ほう)手(しゅ)相(あい)互(たが)いに搭(た)手(しゅ)し、腕(わん)関(かん)節(せつ)互(たが)いに交(こう)叉(さ)黏(ねん)貼(ちゃく)し、左(ひだり)手(しゅ)掌(しょう)黏(ねん)貼(ちゃく)し彼(たが)いの肘(ひじ)関(かん)節(せつ)(図(ず)一(いち)の如(ごと)し)、手(しゅ)臂(ひ)軽(けい)靈(れい)の狀(じょう)態(たい)を保(たも)ち、甲(こう)方(ほう)身(からだ)を以(もっ)て地(ち)面(めん)に対(たい)する反(はん)作(さ)用(よう)力(りょく)に依(よ)り、前(まえ)に按(あん)し進(すす)み、乙(おつ)方(ほう)身(からだ)を以(もっ)て地(ち)面(めん)に対(たい)する反(はん)作(さ)用(よう)力(りょく)に依(よ)り掤(ほう)勢(せい)順(じゅん)勢(せい)に従(したが)い後(あと)に平(たい)退(たい)し、甲(こう)・乙(おつ)の歩(ほ)法(ほう)前(ぜん)弓(きゅう)歩(ほ)と後(こう)坐(ざ)歩(ほ)に至(いた)る(図(ず)二(に)の如(ごと)し)。


(二)

乙(おつ)方(ほう)右(みぎ)腕(わん)関(かん)節(せつ)原(げん)空(くう)位(い)を保(たも)ち、両(りょう)臂(ひ)同(どう)時(じ)に依(したが)い順(じゅん)序(じょ)に肩(かた)を鬆(ゆる)め、肘(ひじ)を墜(おと)し、腕(うで)を鬆(ゆる)め、胸(むね)を含(ふく)み背(せ)を拔(ぬ)き、腰(こし)を鬆(ゆる)め胯(か)を落(お)とし、虚(きょ)実(じつ)を分(わ)かち明(あき)らかにし、捋(りょく)勢(せい)を完(かん)成(せい)す(図(ず)三(さん)の如(ごと)し)。


(三)

乙(おつ)方(ほう)右(みぎ)手(しゅ)甲(こう)方(ほう)右(みぎ)腕(わん)関(かん)節(せつ)に黏(ねん)貼(ちゃく)し、左(ひだり)手(しゅ)肘(ひじ)関(かん)節(せつ)に黏(ねん)貼(ちゃく)し、身(からだ)を右(みぎ)に三十(さんじゅう)〜四十(よんじゅう)五(ご)度(ど)轉(てん)じ、自然(しぜん)に採(さい)勢(せい)を生(しょう)じ、甲(こう)方(ほう)順(じゅん)勢(せい)に従(したが)い靠(こう)勢(せい)を生(しょう)ず(図(ず)四(し)の如(ごと)し)。


(四)

双(そう)方(ほう)身(からだ)を回(かい)正(せい)し甲(こう)方(ほう)掤(ほう)勢(せい)と成(な)り、乙(おつ)方(ほう)双(そう)按(あん)勢(せい)と成(な)る(図(ず)五(ご)の如(ごと)し)。甲(こう)乙(おつ)双(そう)方(ほう)進(しん)退(たい)攻(こう)守(しゅ)互(たが)いに換(か)わり、循(じゅん)環(かん)往(おう)復(ふく)す。


外承接法(分解五動)

外(がい)承(しょう)接(せつ)法(ほう)(分(ぶん)解(かい)五(ご)動(どう))

掤(ほう) → 捋(りょく) → 採(さい) → 按(あん) → 靠(こう) → 掤(ほう)。
相(そう)生(しょう)相(そう)剋(こく)、循(じゅん)環(かん)往(おう)復(ふく)、周(しゅう)行(こう)不(ふ)殆(たい)。

陰(いん)陽(よう)互(ご)変(へん):依(したが)い順(じゅん)序(じょ)に左(ひだり)手(しゅ)・右(みぎ)手(しゅ)・左(ひだり)手(しゅ)・右(みぎ)手(しゅ)・左(ひだり)手(しゅ)相(あい)互(たが)いに変(へん)換(かん)す。


(一)

甲(こう)乙(おつ)双(そう)方(ほう)右(みぎ)掤(ほう)手(しゅ)を以(もっ)て相(あい)互(たが)いに搭(た)手(しゅ)し、腕(わん)関(かん)節(せつ)互(たが)いに交(こう)叉(さ)黏(ねん)貼(ちゃく)し、左(ひだり)手(しゅ)掌(しょう)彼(たが)いの肘(ひじ)関(かん)節(せつ)に黏(ねん)貼(ちゃく)す(図(ず)六(ろく)の如(ごと)し)。
甲(こう)方(ほう)身(からだ)を以(もっ)て地(ち)面(めん)に対(たい)する反(はん)作(さ)用(よう)力(りょく)に依(よ)り前(まえ)に按(あん)し進(すす)み、乙(おつ)方(ほう)順(じゅん)勢(せい)に従(したが)い後(うし)ろに平(たい)退(たい)す。
両(りょう)臂(ひ)同(どう)時(じ)に順(じゅん)序(じょ)に肩(かた)を鬆(ゆる)め、肘(ひじ)を墜(お)とし、腕(うで)関(かん)節(せつ)を鬆(ゆる)め、捋(りょく)勢(せい)を完(かん)成(せい)す(図(ず)七(しち)の如(ごと)し)。


(二)

乙(おつ)方(ほう)右(みぎ)手(しゅ)甲(こう)方(ほう)右(みぎ)腕(わん)関(かん)節(せつ)に黏(ねん)貼(ちゃく)し、左(ひだり)手(しゅ)肘(ひじ)関(かん)節(せつ)に黏(ねん)貼(ちゃく)す。
身(からだ)を右(みぎ)に三十(さんじゅう)〜四十(よんじゅう)五(ご)度(ど)轉(てん)じ、自然(しぜん)に採(さい)勢(せい)を生(しょう)じ、甲(こう)方(ほう)順(じゅん)勢(せい)に従(したが)い靠(こう)勢(せい)を生(しょう)ず(図(ず)八(はち)の如(ごと)し)。


(三)

乙(おつ)方(ほう)右(みぎ)手(しゅ)甲(こう)方(ほう)右(みぎ)腕(わん)関(かん)節(せつ)に黏(ねん)貼(ちゃく)し、左(ひだり)手(しゅ)肘(ひじ)関(かん)節(せつ)に黏(ねん)貼(ちゃく)す。
地(ち)面(めん)反(はん)作(さ)用(よう)力(りょく)を借(か)り、左(ひだり)手(しゅ)を主(しゅ)とし右(みぎ)手(しゅ)を輔(ほ)とし、順(じゅん)勢(せい)に従(したが)い右(みぎ)前(まえ)方(ほう)に按(あん)し出(い)づ(図(ず)九(きゅう)の如(ごと)し)。


(四)

乙(おつ)方(ほう)按(あん)勢(せい)を以(もっ)て双(そう)方(ほう)中(ちゅう)線(せん)に至(いた)る時(とき)、乙(おつ)方(ほう)右(みぎ)手(しゅ)順(じゅん)勢(せい)に従(したが)い続(つづ)けて甲(こう)方(ほう)肘(ひじ)関(かん)節(せつ)外(がい)側(そく)上(じょう)方(ほう)に按(あん)し、両(りょう)手(しゅ)掌(しょう)虎(こ)口(こう)並(なら)び拇(ぼ)指(し)緊(きん)鄰(りん)す(図(ず)十(じゅう)の如(ごと)し)。
右(みぎ)手(しゅ)続(つづ)けて右(みぎ)前(まえ)方(ほう)に按(あん)し出(い)で、甲(こう)・乙(おつ)之(の)後(こう)坐(ざ)歩(ほ)と前(ぜん)弓(きゅう)歩(ほ)に達(たっ)す。


(五)

乙(おつ)方(ほう)左(ひだり)手(しゅ)順(じゅん)勢(せい)に従(したが)い甲(こう)方(ほう)右(みぎ)肩(かた)膀(ぼう)に按(あん)し進(すす)む(図(ず)十(じゅう)一(いち)の如(ごと)し)。
同(どう)時(じ)に甲(こう)方(ほう)腰(こし)を轉(てん)じ左(ひだり)手(しゅ)臂(ひ)を帶(たい)動(どう)し、順(じゅん)勢(せい)に従(したが)い黏(ねん)貼(ちゃく)して乙(おつ)方(ほう)右(みぎ)手(しゅ)肘(ひじ)関(かん)節(せつ)上(じょう)方(ほう)を牽(ひ)き動(うご)かし、乙(おつ)方(ほう)自(おの)ずか ら靠(こう)勢(せい)を生(しょう)ず。
甲(こう)方(ほう)右(みぎ)手(しゅ)順(じゅん)勢(せい)に従(したが)い乙(おつ)方(ほう)右(みぎ)手(しゅ)腕(わん)関(かん)節(せつ)に黏(ねん)貼(ちゃく)し、捋(りょく)採(さい)を生(しょう)ず(図(ず)十(じゅう)二(に)・十(じゅう)三(さん)の如(ごと)し)。


甲(こう)方(ほう)身(からだ)を以(もっ)て地(ち)面(めん)に対(たい)する反(はん)作(さ)用(よう)力(りょく)に依(よ)り、前(まえ)に按(あん)し進(すす)むこと(③)(④)(⑤)の如(ごと)く、循(じゅん)環(かん)往(おう)復(ふく)す。



內承接法(分解八動)

内(ない)承(しょう)接(せつ)法(ほう)(分(ぶん)解(かい)八(はち)動(どう))

掤(ほう) → 捋(りょく) → 採(さい) → 按(あん) → 靠(こう) → 掤(ほう)…
相(そう)生(しょう)相(そう)剋(こく)、循(じゅん)環(かん)往(おう)復(ふく)、周(しゅう)行(こう)不(ふ)殆(たい)。


(一)

甲(こう)乙(おつ)双(そう)方(ほう)右(みぎ)掤(ほう)手(しゅ)を以(もっ)て相(あい)互(たが)いに搭(た)手(しゅ)し、腕(わん)関(かん)節(せつ)互(たが)いに交(こう)叉(さ)黏(ねん)貼(ちゃく)し、左(ひだり)手(しゅ)掌(しょう)彼(たが)いの肘(ひじ)関(かん)節(せつ)に黏(ねん)貼(ちゃく)す(図(ず)二十(にじゅう))。
甲(こう)方(ほう)身(からだ)を以(もっ)て地(ち)面(めん)反(はん)作(さ)用(よう)力(りょく)に依(よ)り前(まえ)に按(あん)し進(すす)み、乙(おつ)方(ほう)順(じゅん)勢(せい)に従(したが)い後(うし)ろに平(たい)退(たい)す。
両(りょう)臂(ひ)同(どう)時(じ)に肩(かた)を鬆(ゆる)め、肘(ひじ)を墜(お)とし、腕(うで)を鬆(ゆる)め、捋(りょく)勢(せい)を完(かん)成(せい)す(図(ず)二十(にじゅう)一(いち))。


(二)

乙(おつ)方(ほう)右(みぎ)手(しゅ)甲(こう)方(ほう)右(みぎ)腕(わん)関(かん)節(せつ)に黏(ねん)貼(ちゃく)し、左(ひだり)手(しゅ)肘(ひじ)関(かん)節(せつ)に黏(ねん)貼(ちゃく)す。
身(からだ)を右(みぎ)に三十(さんじゅう)〜四十(よんじゅう)五(ご)度(ど)轉(てん)じ、自然(しぜん)に採(さい)を生(しょう)じ、甲(こう)方(ほう)順(じゅん)勢(せい)に従(したが)い靠(こう)勢(せい)を生(しょう)ず(図(ず)二十(にじゅう)二(に))。


(三)

乙(おつ)方(ほう)右(みぎ)手(しゅ)甲(こう)方(ほう)右(みぎ)腕(わん)関(かん)節(せつ)に黏(ねん)貼(ちゃく)し、左(ひだり)手(しゅ)肘(ひじ)関(かん)節(せつ)に黏(ねん)貼(ちゃく)す。
右(みぎ)手(しゅ)力(ちから)を借(か)り、順(じゅん)勢(せい)に従(したが)い甲(こう)方(ほう)右(みぎ)手(しゅ)臂(ひ)上(じょう)方(ほう)内(ない)側(そく)に黏(ねん)貼(ちゃく)す(図(ず)二十(にじゅう)三(さん))。
右(みぎ)手(しゅ)を主(しゅ)、左(ひだり)手(しゅ)を輔(ほ)とし、両(りょう)手(しゅ)相(あい)互(たが)いに甲(こう)方(ほう)身(からだ)の重(じゅう)心(しん)を牽(ひ)制(せい)す。


(四)

乙(おつ)方(ほう)右(みぎ)手(しゅ)甲(こう)方(ほう)右(みぎ)手(しゅ)臂(ひ)上(じょう)方(ほう)内(ない)側(そく)に黏(ねん)貼(ちゃく)し、甲(こう)方(ほう)身(からだ)の重(じゅう)心(しん)を牽(ひ)引(いん)す。
左(ひだり)手(しゅ)力(ちから)を借(か)り、順(じゅん)勢(せい)に従(したが)い甲(こう)方(ほう)夾(きょう)脊(せき)に貼(は)り進(すす)む(図(ず)二十(にじゅう)四(し))。
右(みぎ)手(しゅ)を主(しゅ)、左(ひだり)手(しゅ)を輔(ほ)とし、両(りょう)手(しゅ)相(あい)互(たが)いに甲(こう)方(ほう)重(じゅう)心(しん)を牽(ひ)制(せい)す。


(五)

乙(おつ)方(ほう)右(みぎ)手(しゅ)甲(こう)方(ほう)右(みぎ)手(しゅ)臂(ひ)上(じょう)方(ほう)内(ない)側(そく)に黏(ねん)貼(ちゃく)し、再(ふたた)び甲(こう)方(ほう)重(じゅう)心(しん)を牽(ひ)引(いん)す。
左(ひだり)手(しゅ)力(ちから)を借(か)り、順(じゅん)勢(せい)に従(したが)い甲(こう)方(ほう)左(ひだり)肩(かた)関(かん)節(せつ)に貼(は)り進(すす)む(図(ず)二十(にじゅう)五(ご))。
右(みぎ)手(しゅ)を主(しゅ)、左(ひだり)手(しゅ)を輔(ほ)、両(りょう)手(しゅ)相(あい)互(たが)いに甲(こう)方(ほう)重(じゅう)心(しん)を牽(ひ)制(せい)す。


(六)

乙(おつ)方(ほう)右(みぎ)手(しゅ)瞬間(しゅんかん)に鬆(ゆる)め、再(ふたた)び甲(こう)方(ほう)右(みぎ)手(しゅ)臂(ひ)上(じょう)方(ほう)を牽(ひ)制(せい)す。
左(ひだり)手(しゅ)順(じゅん)勢(せい)に従(したが)い甲(こう)方(ほう)右(みぎ)肩(かた)関(かん)節(せつ)に黏(ねん)貼(ちゃく)す(図(ず)二十(にじゅう)六(ろく))。
両(りょう)手(しゅ)相(あい)互(たが)いに甲(こう)方(ほう)重(じゅう)心(しん)を牽(ひ)制(せい)す。


(七)

乙(おつ)方(ほう)右(みぎ)手(しゅ)瞬間(しゅんかん)に鬆(ゆる)め、再(ふたた)び甲(こう)方(ほう)右(みぎ)手(しゅ)臂(ひ)上(じょう)方(ほう)を牽(ひ)制(せい)す。
左(ひだり)手(しゅ)順(じゅん)勢(せい)に従(したが)い甲(こう)方(ほう)右(みぎ)肘(ひじ)関(かん)節(せつ)に黏(ねん)貼(ちゃく)す(図(ず)二十(にじゅう)七(しち))。
両(りょう)手(しゅ)相(あい)互(たが)いに甲(こう)方(ほう)重(じゅう)心(しん)を牽(ひ)制(せい)す。


(八)

乙(おつ)方(ほう)左(ひだり)手(しゅ)順(じゅん)勢(せい)に従(したが)い甲(こう)方(ほう)右(みぎ)肘(ひじ)関(かん)節(せつ)を前(まえ)に按(あん)す。
右(みぎ)手(しゅ)肩(かた)・肘(ひじ)・腕(うで)を鬆(ゆる)め、双(そう)方(ほう)右(みぎ)掤(ほう)勢(せい)を成(な)す(図(ず)二十(にじゅう)八(はち))。


甲(こう)乙(おつ)双(そう)方(ほう)進(しん)退(たい)攻(こう)守(しゅ)互(たが)いに換(か)わり、循(じゅん)環(かん)往(おう)復(ふく)す。


3.八法推手(分解5動)

掤(ひょう)→捋(りょく)→化(か)(採(さい)・挒(れつ)・肘(ちゅう)を含(ふく)む)→按(あん)(靠(こう)を含(ふく)む)→擠(せき)→掤(ひょう)⋯⋯。
相生相剋(そうせいそうこく)、循環往復(じゅんかんおうふく)、周行不殆(しゅうこうふたい)。

(1)甲(こう)乙(おつ)雙方(そうほう)は右掤手(みぎひょうしゅ)を以(もっ)て相互(そうご)に搭手(とうしゅ)し、右腕関節(みぎわんかんせつ)を互(たが)いに交叉黏貼(こうさねんてん)し、左手掌(ひだりてのひら)を互(たが)いの肘関節(ちゅうかんせつ)に黏貼(ねんてん)する(図14の如(ごと)し)。甲方(こうほう)は身体(しんたい)を地面(じめん)に対(たい)する反作用力(はんさようりょく)に藉(よ)り、両手(りょうて)を以(もっ)て前弓歩(ぜんきゅうほ)に双按(そうあん)す。乙方(おつほう)は右掤手(みぎひょうしゅ)を以(もっ)て身体(しんたい)を地面(じめん)に対(たい)する反作用力(はんさようりょく)に藉(よ)り、順勢(じゅんせい)に後平退(こうへいたい)し、左手(ひだりて)は鬆持(しょうじ)を保持(ほじ)し、右手(みぎて)は肩(かた)・肘(ひじ)・腕(うで)などの関節(かんせつ)を鬆持(しょうじ)して胸前(きょうぜん)に置(お)く(図15の如(ごと)し)。

(2)甲方(こうほう)は順勢(じゅんせい)に左(ひだり)に30〜45度(ど)回転(かいてん)して右靠勢(みぎこうせい)を成(な)す。同時(どうじ)に乙方(おつほう)は捋勢(りょくせい)を以(もっ)て右(みぎ)に30〜45度(ど)回転(かいてん)し、左手(ひだりて)を掌(しょう)に成立(せいりつ)させ、左手臂(ひだりしゅひ)は甲方(こうほう)の肘関節(ちゅうかんせつ)に黏貼(ねんてん)する(図16の如(ごと)し)。

(3)甲方(こうほう)は順勢(じゅんせい)に右(みぎ)に30〜45度(ど)回転(かいてん)して正位(せいい)に復帰(ふっき)し、左手(ひだりて)を帶動(たいどう)して擠勢(せきせい)を成(な)す(図示(ずし))。乙方(おつほう)は左肘関節(ひだりちゅうかんせつ)を鬆(ゆる)め、手掌(しゅしょう)を甲方(こうほう)の手掌上方(しゅしょうじょうほう)に黏貼(ねんてん)する(図17の如(ごと)し)。

(4)乙方(おつほう)は右手(みぎて)を以(もっ)て甲方(こうほう)の左手腕関節(ひだりしゅわんかんせつ)を牽採(けんさい)し、次第(しだい)に含胸拔背(がんきょうばつはい)・鬆腰落胯(しょうようらっか)・虚実分明(きょじつぶんめい)を依序(いじょ)に行(おこな)い、同時(どうじ)に左(ひだり)に30〜45度(ど)回転(かいてん)す。右手(みぎて)は沈肩墜肘(ちんけんついちゅう)して肘(ちゅう)・挒(れつ)の両勢(りょうせい)を成(な)す(図18の如(ごと)し)。

(5)乙方(おつほう)は右(みぎ)に30〜45度(ど)回転(かいてん)して沈肩墜肘(ちんけんついちゅう)し、正位(せいい)に復帰(ふっき)して双按勢(そうあんせい)を成(な)す。甲方(こうほう)は乙方(おつほう)の勢(せい)に随(したが)い左掤勢(ひだりひょうせい)を成(な)す(図19の如(ごと)し)。

乙方(おつほう)は身体(しんたい)を地面(じめん)に対(たい)する反作用力(はんさようりょく)に藉(よ)り、順勢(じゅんせい)に前方(ぜんぽう)へ按進(あんしん)す。上述(じょうじゅつ)(1)(2)(3)(4)(5)の如(ごと)く循環往復(じゅんかんおうふく)す。





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